• ジック

    久しぶりに都会を歩いた。

    いつも暮らしている町より
    歩いている人たちが多い。

    色んな人がいるなぁとか思う。

    自分もその中の一人だけど
    その日だけのよそ者である。

    旅行に行った時と同じである。

    町を歩きながら
    そこで暮らしている人の生活を
    妙にノスタルジックに感じたりする。

    でもそれは
    自分がその町で暮らすと
    なくなる感覚だと知っている。

    いま自分が住んでる町も
    知らない人からすると
    ノスタルジックなのだろうか。

    そんなことを考えながら
    住んでいる町に帰ってくると
    やはりノスタルジックさはない。

    あったのはその町には
    自分の日常が存在している。

    そんな安心感だった。