• 藤圭子

    入院している祖父を
    思いながら昔を思い出した。

    小さい頃
    祖父の部屋でテレビを観ていた。

    あまり笑わない祖父が
    漫才を見ていて
    吹き出すように笑って
    驚いたことがある。

    たしかあれは
    圭子の夢は夜ひらくを
    圭子の股は夜ひらくと
    言った瞬間だったなと
    いうことを思い出した。